幻のパールボタンを生み出した聖地・ベツレヘム

スポンサーリンク

 

yuu
yuu

かわいいなぁ〜ほしいなぁ〜

3月18日に最終回を迎えたNHKの情報番組「世界はほしいモノにあふれてる」。
“ファッション、グルメ、インテリア、雑貨・・・
世界各地に眠るきら星のような素敵なモノを探し求める旅”
と謳っていたこの番組のファンの方が多かったことと思います。

番組はいったん一区切りとなったものの、不定期での放送が告知され、
また「せかほし5min」として番組が見つけた極上の宝物を詰め込んだ5分の旅が
シリーズ化されています。
ファンとしては嬉しいですね♪

今日は「世界はほしいモノにあふれてる」の中で私が大のお気に入りの、
ベツレヘムパールについてメモしていきます📝

「“小さな宝物”ボタンを探す旅 パリ・ベツレヘム」のおさらい

この回は2020年4月9日に放送されました。

欧米で買い付けたアンティークのボタン、アクセサリー、
オリジナルのボタンを販売する神田にあるボタン専門店 CO – の店主 小坂直子さん

小坂さんの2020年1月3日〜13日の
パリとベツレヘムでの買い付けを紹介していました。

私が非常に興味惹かれたのは、旅の後半、
小坂さんが以前に一度手に入れたベツレヘム・パールのボタンの美しさが忘れられず、
ベツレヘムを訪れパールのボタンを探し求めるというところでした。

#5 Bethlehem Pearl(ベツレヘムパール)
キリスト生誕の地 ベツレヘムより祈りを込めてBethlehem Pearl パレスチナ暫定自治区にあるベツレヘムでは、何世紀にもわたって、父から息子へと、受けつがれてきた手工芸品があります。それは、フランシスコ会の修道士...

この本当に美しいベツレヘムパールのボタン。
その優しさと暖かみに溢れたボタンは、どんな人々の手で作られているのでしょう。

ベツレヘムってどこ?

皆さん、ベツレヘムという場所をご存知でしょうか?
日本に住む私たちにはあまり縁のない場所のように思えますね。

ベツレヘムは、パレスチナという国の中の市ですが、
パレスチナとイスラエルが領有権を争うパレスチナ自治区にあります。

エルサレムから南に約10kmのところに位置し、聖地である一方で、
古くから抗争が絶えない土地です。

エルサレムとは
イスラエルの首都。ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の3宗教の聖地とされ、
はるか昔から様々な国家や人種、
文化が絡み合う複雑な歴史を歩いてきた聖地です。
中でも有名なのは「嘆きの壁」です。
ここは特にユダヤ教徒の人々にとっては最も神聖な場所なのです。

ベツレヘムには、聖母マリアがイエス・キリストを産んだとされる伝説の地
「聖誕教会」をはじめ、キリスト教にまつわる聖地が、数多く存在しています。

2012年には世界遺産に登録されましたが
イスラエルとの抗争、またキリスト教内の宗派が対立もあり、
文化財の維持・補修が進まない状況にあります。

ベツレヘムで何故パール?

もともと、貝細工はベツレヘムの伝統的な工芸品だそうです。
イタリアから来たフランシスコ会の修道士が15世紀ごろに持ち込んだと言われています。

教会の装飾や十字架、イコンがこの貝細工で作られ、教会や修道院に納められました。
また巡礼で訪れた世界中の信者方々にとっては大切な記念品になったことでしょう。

かつては紅海(上記の地図でエジプト・スーダンとサウジアラビアの間の海)
で取れた真珠貝を使用していましたが、
現在はオーストリアやニュージーランドからの輸入したものを使用しています。

幻になりつつある美しい工芸品

この工芸はベツレヘムに住むキリスト教徒にとっての貴重な収入源でしたが、
最近では、この技術の後継者が減り、
この技術を引き継いでいる職人さんはほぼいないとのこと。

ベツレヘム地区のキリスト教人口は減るばかりで、
それもこの伝統技術が受け継がれない大きな原因でもあります。

また情勢・治安が不安定で観光客が減り、
技術の高い工芸品が売れないことも、後継者が育たない大きな理由になるでしょう。

聖地ゆえに生まれた工芸品と、
また聖地ゆえに争いが耐えない土地。

本当に残念でなりません。

ただ、こんなに美しいものを今日本で手に取ることができるということは、
とても素晴らしいことだと思います。
職人の方の想いのこもった手作りのベツレヘムパール。

是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました