東ドイツっぽさって何かな?
今日のゆうメモは、
「
作品の基本情報
上映日:2019年4月5日
製作国:ドイツ
上映時間:125分
ドイツは東と西に分断されていた
皆さん、東ドイツに対してどんなイメージをお持ちでしょうか?
そもそも、東ドイツについて、何を知っていますか?
第二次世界大戦で敗れたドイツは、
アメリカ、イギリス、
しかし、資本主義国である米英仏と、
ドイツは分断状態となりました。
つまり東ドイツは旧ソ連に配下にあり、西ドイツとは同じ国でありながら、
自由が制限され、
全く違う生活を送っ
東ドイツは本当に貧しかったのか
ソ連の支配下で社会主義であった東ドイツは、
西ドイツに比べると自由がなく、
貧しい暮らしをしていたというのが、一般的な認識です。
実際に首都ベルリンでは、ベルリンの壁を越えて東から西へ逃れようとして、
多くの人が命を落としました。
東ドイツの人々の自由がどのように規制されていたかというと、
それは秘密警察シュタージによるところが大きでしょう。
東ドイツだった地域に住む人々の中には、「あの頃はよかった」「東ドイツが懐かしい」
と思う人々も多いようです。
実際に、東ドイツを懐かしみ「オスタルギー」という言葉があるほどです。
「オスタルギー」とは、ドイツ語で「東」を意味するオスト(ost)と、
「郷愁」を意味するノスタルギー(nostalgie)を組み合わせた言葉です。
食器や置物など、素朴でどこか懐かしさの漂うオスタルギー雑貨は、今人気を集めています。
筆者yuuは、この「オスタルギー」と「昭和レトロ」は
非常に似ていると感じるのです。
昭和レトロについてはこちら!
そして何より、東ドイツでは女性が大いに働き、活躍していました。
女性の9割が外で働いていたいいます。
その経済的自立は、再統一後も維持され、
今現在でも、女性の管理職や政治家が多いのは旧東ドイツの地域です。
これはもう単純に、
東ドイツが貧しく自由のない国だったとは言えないのではないでしょうか。
「希望の灯り」に見る東ドイツ
映画「希望の灯り」の舞台は、旧東ドイツのライプツィヒ。
まだ東ドイツの面影が色濃く残る地域です。
登場人物たちは、旧東ドイツの時代を知る人々とそうではない若者たち。
みんな仲がよく、一緒に働き、楽しいことも苦しいことも、
昔のように共有している、そう思っていたのに、
それだけれはない現実がありました。
スーパーマーケットという小さなコミュニティーの中に、
様々な事情を抱えた人が集まり、
男女が平等に働き、
助け合う優しさがあり、
でも確実に時代は流れている。
旧東ドイツ時代から置き去りにされた人々。
彼らは「オスタルギー」を感じていたのかもしれません。
生まれた時から資本主義の国で育った私たちにはわからないこと、
でも何か懐かしい、昔の日本もこうだったのではないかと感じる瞬間。
そんな切なくて暖かな作品でした。
私たちにとっては遠い外国の歴史の一部かもしれませんが、
決して大昔の話ではありません。
ドイツが再統一されたのは、つい30年前なのです。
この歴史、そしてオスタルギーに興味を持って頂けたら嬉しいです。
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